片山廣子随筆集 ともしい日の記念
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著:片山 廣子 編:早川 茉莉
出版社:筑摩書房
発売:2024年2月
判型:文庫判・336頁
その人は言った、「まづしい日々に、何かの希望をもち、そして失望し、また希望し工夫をし、溜息をし、それを繰り返して生きることは愉しい」と。
三月は雨のなかの微笑、六月は 荘厳、十月は 溜息……美を夢み、暮らしに潜む、揺るぎない生の本質を掬い、織り上げた、風変わりでゆかしく、清澄な片山廣子の世界。
アンソロジーの名手により蘇る、単行本未収録の 2 作品を加えた珠玉のオリジナル作品集。
<目次>
或る国のこよみ
一月 霊はまだ目がさめぬ
新年 過去となったアイルランド文学 北極星 迷信の遊戯
二月 虹を織る
燈火節 古い伝説 四つの市 うまれた家 アイルランド民謡雑感
三月 雨の中に微笑する
季節の変るごとに 黒猫 L氏殺人事件 学校を卒業した時分
四月 白と緑の衣を着る
徒歩 ともしい日の記念 まどわしの四月 かなしみの後に いちごの花、松山の話など
五月 世界の青春
ばらの花五つ 子供の言葉 買食い 赤とピンクの世界 五月と六月
六月 壮厳
地山謙 その他もろもろ たんざくの客 乾あんず ミス・マーローのこと
七月 二つの世界にゐる
入浴 御殿場より 小さい芸術 芥川さんの回想
八月 色彩
三本の棗 豚肉 桃 りんご 林檎のうた 菊池さんのおもひで 軽井沢の夏と秋
九月 美を夢みる
仔猫の「トラ」 大へび小へび あけび 茄子畑
十月 溜息する
よめいり荷物 「子猫ノハナシ」 花屋の窓 銀座で むかしの人 Kの返した本
十一月 おとろへる
遠慮 コーヒー五千円 身についたもの 二人の女歌人 トイレット 鷹の井戸
十二月 眠る
お嬢さん イエスとペテロ 歳末 あとがき
編者解説 ウビガンの香水のような随筆 早川茉莉
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