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日常的な延命 「死にたい」から考える

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著:小川和
出版:ナナルイ
発売:2024年4月
判型・頁数:四六判 324ページ 並製

ふと「死にたくなる」ことがある。
著者の小川和は「『死にたい』とはどのようなものなのか。無論、答えは人それぞれに異なっている。だからこれは、自分で自分の悩みに答えを出すために書いた」と語る。
例えば、座間9人殺害事件がどう「死にたい」と関連しているのか。SNS上の言葉を分析。関連する願望として「承認欲求」に対する「安心欲求」論を展開する。さらに自身の体験から「ひきこもり」と「移民」を結びつけて、自殺に至らないための方法を探る。
制作、ひきこもり移民、承認欲求、筋トレ、カフカ、インディペンデント・アニメーション、親密圏、呪術廻戦、ONE PIECE、TikTokなどをベースに、「死にたい」について考えていく。

<目次>
序論 承認欲求社会の生きづらさ
第1部 安心欲求論
 1章 「死にたい」の宛先
 2章 「死にたい」に込められた2つの願望
 3章 安心欲求の摘出
 4章 制作で流れる
 5章 ひきこもり移民というダイブ
 6章 個人作家アニメーションと抽象性の現在
 補遺 自殺予防のセーフティネット
第2部 バーチャル/アクチュアル主体論
 7章 相対性のブラックホール
 8章 筋トレと自己準拠的な身体
 補遺 『呪術廻戦』、 『PIECE ONE』 の断片的な考察
第3部 幽霊的「死にたい」論
  9章 郵便的不安の重なり
 10章 2010年代の躁鬱
 補遺 Z世代にみる承認と安心の掛け算
第4部 フランツ・カフカ論
 11章  だれが 『変身』 するのか
 12章  『訴訟』 の謎多きプロセス
日常的な延命

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